PPAP商標登録事件の全てを解説

PPAPが第三者によって先に商標登録の申請がされている事件がありました。

ベストライセンス株式会社の上田育弘による悪質な商標権ビジネスが絡んでいる問題です。

1つ1つ詳しく解説していきたいと思います。

ベストライセンス株式会社の上田育弘とは?

PPAP-1

商標というのは端的に言うと、「誰が作って提供している商品やサービスなのか?」を表す文字やマークのことです。

商標登録の受付を行なっているのは特許庁です。

商標の登録を行なっている出願人ランキングのデータをまず見ていただきたいです。

2016年公開商標公報 出願人ランキング

引用元 : 知財ラボ

  • 1位 : ベストライセンス株式会社(19949件)
  • 2位 : 上田育弘(5701件)
  • 3位 : 株式会社サンリオ(829件)
  • 4位 : 株式会社資生堂(608件)
  • 5位 : 花王株式会社(469件)

PPAP-2

3位~5位まで名立たる企業が申請していますね。

キティちゃんで有名なサンリオや、化粧品で有名な資生堂、洗剤や化粧品で有名な花王などです。

こんなに有名なサンリオでも年間800件ほどの出願です。

キャラクターそのものや名前など登録するものは山ほどあるみたいですね。

そんな名立たる企業を差し置いて、実態の無い会社が1位でその会社の代表の個人が2位・・・。

1位なんて桁が2つ違いますから、下手したらこの会社1つで年間の出願件数のほとんどを行なっているのでは無いでしょうか?

このデータが示している通り、ベストライセンス株式会社は商標登録を生業としたビジネスを行なっています。

本当の開発者や使用者よりも先に申請することによって商標の権利を妨害・または横取りし、賠償金や金銭と引き換えの権利譲渡を行なうことで利益を挙げる形態のビジネスをしているということですね。

上田育弘のプロフィール

2017年現在での年齢は53歳

大阪府茨木市にあるベストライセンス株式会社の代表を務めています。

社員がいるかも不明で、一人で業務をしている可能性も高いです。

弁理士資格を持っていたそうですが、2013年頃に弁理士登録を抹消されています。

弁理士は権利の出願や取り消しなどの手続きを行なう業務ですから、もともと知的財産権に関するプロだったということです。

自分のスキルを活かして手段を選ばずお金を稼ぎたいといったところでしょう。

特許関連の権利の譲渡や売買などで利益を挙げることを「トロールビジネス」と呼び、世界でも問題になっているようです。

最近では森のくまさん問題もありましたね。(こっちも割りと悪質でしたね・・・)

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PPAP商標権問題の動画のまとめ

情報ライブ ミヤネ屋

ミヤネ屋でも取り上げられていました。

上田氏本人に直撃インタビューをしています。

スッキリ!!(日本テレビ)

加藤浩次さんなどがコメンテーターを務めている番組。

ベストライセンス株式会社は動画内でA社と表現されていました。

PPAP意外でもSTAP細胞や民進党など他の商標も申請している問題などが取り上げられていました。

情報7days ニュースキャスター

ビートたけしさんも「良く考えるとどうしようもねぇ奴だなこいつ」というコメントを残していますw

PPAPはどうなる?被害や対策は?

PPAP商標登録の出願日

  • ベストライセンス株式会社・・・2016年10月5日
  • エイベックス・・・2016年10月14日

PPAP-4

基本的には早い者勝ちなので、審査自体はベストライセンス株式会社が先に受けられるでしょう。

しかし、商標法第4条第1項により「他人が既に使用している商標について先取りとなるような出願は認められない」などのパターンで間違いなく却下されるはずです。

そのため、時間はかかるかもしれませんが、PPAPの権利はピコ太郎さんの所属するエイベックス側の権利が認められることになると思われます。

対策

根本的な対策としては制度改革が必要でしょう。

1発で撃破できる最強の対策は「出願の時点で手数料を取る制度にすること」でしょうね。

ベストライセンス株式会社の上田氏は1万件以上出願している商標のほとんど全ての手数料を支払っていないそうです。

これら1つ1つにお金がかかるようになったらとてもじゃないですが同様のビジネスはできないでしょうね。

いたちごっこになるだけなのかもしれませんが。

当面の対策としては、実体の無い会社の妨害に恐れず普通に申請して悪徳業者は無視して粘り強く辛抱するしかないのかもしれません。

特許庁も注意喚起している

自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)

平成28年5月17日
特許庁

最近、一部の出願人の方から他人の商標の先取りとなるような出願などの商標登録出願が大量に行われています。しかも、これらのほとんどが出願手数料の支払いのない手続上の瑕疵のある出願となっています。

特許庁では、このような出願については、出願の日から一定の期間は要するものの、出願の却下処分※1を行っています。

また、仮に出願手数料の支払いがあった場合でも、出願された商標が、出願人の業務に係る商品・役務について使用するものでない場合(商標法第3条第1項柱書)※2や、他人の著名な商標の先取りとなるような出願や第三者の公益的なマークの出願である等の場合(同法第4条第1項各号)※3には、商標登録されることはありません。

したがいまして、仮にご自身の商標について、このような出願が他人からなされていたとしても、ご自身の商標登録を断念する等の対応をされることのないようご注意ください。

なお、これらの出願についても、出願公開公報やJ-PlatPat※4にて公表されますが、当該情報はあくまでも商標登録出願がなされたという情報の提供であり、これらの出願に係る商標が商標登録されたことを示すものではありません。

商標制度の利用者の皆さまにおかれましては、上記に関連してご不明な点や気掛かりな点などございましたら、下記の問合せ先までご連絡ください。

引用元 : 特許庁

2016年の5月17日に特許庁から注意喚起がなされています。

当然、悪質な申請をしている1位と2位のベストライセンス株式会社と上田育弘に対する対抗措置でしょう。

もともとマークされている人物だったようです。

今回浮き彫りになってメディアに取り上げられたので今後の活動は難しくなっていくでしょう。

以上、PPAP商標登録事件の全てを解説に関する記事でした!

ご感想、ご意見などございましたら、コメント欄に書いていただけるとうれしいです!

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