将棋棋士の三浦弘行九段の不正疑惑に関しての記事です。
第三者委員会からソフト指し疑惑の調査結果が発表されました。
調査の内容と結果について1つ1つ説明していきたいと思います。
目次
第三者委員会の発表
2016年12月26日(月)15:00~ ニコニコ生放送にて三浦弘行のスマフォを利用したソフト指しの疑惑に関して第三者委員会からの調査結果の報告がありました。
当時のタイムシフトはこちら
- 三浦弘行九段がソフト指しを行なっていたかどうか?
- 将棋連盟が三浦弘行九段に課した年内出場停止処分は妥当だったか?
争点となったのは大きく分けて2つで、これらに関しての見解が会見で発表されました。
順を追って解説していきたいと思います。
三浦弘行九段がソフト指しを行なっていたかどうか?
- 三浦弘行九段がソフト指しを行なっていたかどうか? に関して先に結論を書くと、
ソフト指しはやっていなかった。
という結果でした。
棋士への聞き取り調査やソフトを用いた一致率に関する調査やスマフォやPCの解析調査など、あらゆる角度から調査を行なった結果不正を行なった事実は一切無いというものでした。
会見を見る限り、本来不可能であるとされる悪魔の証明(白であることの証明)を可能な範囲で最大限証明する努力がなされたように感じました。
完全に白と黒の判別は無理なので、あとは見ている方がどう捉えるかになるでしょうね。
わたし個人の見解では今回の調査で三浦九段は不正を行なっていなかったことが客観的に証明されたと言って良いレベルだと思いました。
調査の詳細や言葉のニュアンスもありますので、正確な情報が欲しい方は動画を見れば早いと思います。
本記事でも重要な部分を切り取りましたので、概要だけ知りたい方は続きを読んでください。
第三者委員会の公式コメントのまとめ
調査の経緯について 第三者委員会の委員長但木敬一からの発表
よろしいでしょうか。
お手元にお配り致しました調査報告書概要に基づいて、当第三者委員会の調査結果及び判断についてその概要を申し上げます。
まず第一が第三者調査委員会設置及び概要であります。
将棋連盟は連盟所属棋士である三浦弘行棋士について、公式戦の対局中にスマートフォン等を使用して将棋ソフトから得た情報を用いるという不正行為、所謂”ソフト指し”に及んだのでは無いかという疑惑がある中、三浦棋士が一旦休場の意向を示したにも関わらず休場届が提出されなかったこと。
竜王戦7番勝負及びその前夜祭が迫っており関係者への影響が甚大であったこと等を理由に2016年10月12日に三浦棋士に対し同日から同年12月31日までの出場停止処分を行ないました。
その後将棋連盟としては三浦棋士がかかる不正行為を行なったのかどうか。
かかる処分が妥当であったかどうかについて第三者に客観的かつ中立的な立場から調査を依頼する必要があると判断し2016年10月27日当委員会の設置を決め、第二に記載する内容の調査を依頼致しました。
というのが序論の部分です。
委員長の発言は分かりやすいように青色にしていきます。
長くなるので以降は省略して重要な部分を抜粋していきますね。
調査事項1のソフト指し疑惑について
調査事項1、不正の有無についてであります。
当委員会は三浦棋士が今回の疑惑の対象となった次の4対局において対局中に将棋ソフト技巧を用いるという不正行為に及んだか否かについて調査致しました。
第1番目の対局は2016年7月26日に行なわれた竜王戦決勝トーナメント久保利明との対局であります。
2番目の対局は同年8月26日に行なわれた竜王戦挑戦者決定3番勝負第2局丸山忠久棋士。
第3番目の対局は同年9月8日竜王戦挑戦者決定3番勝負第3局同じく丸山棋士。
4番目は10月3日名人戦A級順位戦で渡辺棋士でございます。
本調査の結果これらの4局において三浦棋士に対する疑惑の根拠として指摘されたいずれも実質的な証拠価値に乏しいものであったと言わざるを得ず、三浦棋士が上記不正行為に及んでいたと認めるに足る証拠は無いと判断致しました。
ここではまず先に結論の発表がされていました。
細かい調査内容は後々出てくるとして、結論としては「三浦棋士に不正無し」といった結果です。
ついに客観的な第三者からの公正な調査で潔白が証明されたことになります。
三浦さん本当に心配してたんで、本当に良かったよ・・・。
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調査事項2の出場停止の妥当性について
調査事項の2であります。
本件出場停止処分の妥当性についてでありますが、当委員会は本件出場停止処分の妥当性について調査致しました。
本調査の結果本件出場停止処分は竜王戦7番勝負の開幕を数日後に控えながら、上記不正行為疑惑が解消されていないという非常事態における処置として将棋連盟の連盟所属棋士及び公式戦に対する規律権限の範囲内にあり当時の判断として止むを得なかったものであると判断致します。
三浦さんが不正行為をしたかしていなかったかに関わらず、出場停止処分は仕方なかったという判断らしいです。
つまり、冤罪で罰則を課したとしても状況的に仕方なかったということか???
そんなことアリなん?って率直に思いましたね。
このあと理由が述べられているのでまずはそれを見てからですね。
調査事項1と2のそれぞれの結論に至った理由
次に結論に至った理由について申し上げます。
まず調査事項1不正の有無についてであります。
当委員会は調査事項1に関しては対応以下の調査を実施し、その過程でまず2016年7月26日の竜王戦決勝トーナメント久保戦については不正の根拠の1つとされていた夕食休憩後に三浦棋士が自分の手番で約30分間の離席をしたという事実が無いこと。
2番目に同年8月26日及び同年9月8日の竜王戦挑戦者決定3番勝負第2局及び第3局においては夕食休憩後、連盟理事が対局中の三浦棋士を監視していたにも関わらず同棋士に不審な行為は認められなかったこと。
3番目に対局者である丸山棋士は2局のいずれについても三浦棋士が対局中に不正行為に及んだとの疑いは抱かなかったこと。
4番目に10月3日に行なわれたA級順位戦渡辺戦を含め不正の根拠の1つとされていた一致率が分析ごとにバラ付く指標であり不正の根拠とはならないことなどが判明致しました。
当委員会はこれらの事実及び以下の内容を含む調査の結果を踏まえ、上記結論に至りました。
疑惑の根拠として示されていた不自然な離席は事実そのものが嘘だったこと・・・。
これには開いた口が塞がらないレベルでしたね。
嘘とかでっち上げで告発ってことじゃないですか。
久保さんが言ったのか誰が言ったのか分かんないですけど・・・。
竜王戦の挑戦者決定戦に至っては、疑惑があったためか連盟職員が見張りまでしています。
てかその上で何も無かったら、むしろ不正をやってない決定的な証拠になるんじゃないですかね。
むしろ竜王戦7番勝負に問題無く出場できる根拠になると思うんですけど。
そして一致率による議論がそもそも成立していないことが調査により分かったそうです。
同一棋譜で同じことをやっても毎回一致率がバラつくこと。
色々な棋士や過去の三浦さんの棋譜など、様々な実験をした結果出た結論は
”一致率自体がそもそも何かを議論するにあたって使えない数値”であることが分かったそうです。
要は統計学や数学の観点から言って、一致率は何か物を言うための指標になりえないという結論が出たということですね。
つまり、一致率という何の根拠のならない数値で勝手に不正認定した、ということになります。
一致率が役に立たなかった理由や、PCとかスマフォの解析をどのようにして行なったかなどの詳細も動画内で述べられていたので、気になる方は記者会見の動画を見れば良いと思います。
なんだか一連の流れを見ると不正をしているしていない以前の問題で、”疑惑自体が無かった”といった感じがします。
将棋連盟は当時の状況的に仕方なかったかどうかの妥当性は置いておいて
「冤罪で色々迷惑かけちゃってごめんなさい」で諸々の保障をすればいいんじゃね?って思いますね。
それを変に意地を張らないで正当性を主張したりしないで欲しいです。
今回の場合そっちの方がまだ印象は良いと思います。
事件は渡辺竜王の捏造じゃね?
とすると、渡辺明竜王は
- ありもしない不自然な離席
- そもそも根拠になりえない一致率
- 証拠も無く自分自身のカン
こういった理由から、ありもしない疑惑をでっち上げて竜王戦不出場をほのめかすなど将棋連盟に圧力をかけたり、週刊文春に不正疑惑をリークするなどの行為を行なったわけです。
将棋連盟は対応を誤ったかもしれないけど、これからの三浦さんへの誠実な対応の有無によっては評価も変わってくるかもしれません。
でも渡辺は・・・。
こいつだけは完全にただの犯罪レベルのクソ野郎だと思うんですが。
個人的には絶対に許せませんね。
自分の妄想で事件を作り上げ、三浦さんの人生を破壊し、連盟にも圧力をかけて竜王戦をメチャクチャにしたってことですよね。
まとめ
三浦棋士は全く不正をしていませんでした。
そもそも疑惑の発端となった不自然な離席など事実自体が無く、嘘だったことが判明しました。
今後の将棋連盟の誠実な対応がどうなるか注目していきたいです。
具体的には
- 三浦さんが不戦敗となったA級順位戦の扱い
- 証拠も無いのに不当に出場停止処分になった2ヶ月くらいの保障
- 不当な処分をした連盟の責任問題
- 事件を捏造した渡辺竜王の処遇
これらに関してまた何か動きがあればチェックしていきたいと思います。
以上、三浦弘行のソフト指し疑惑は冤罪が確定!事件は渡辺竜王の捏造?に関する記事でした!
ご感想、ご意見などございましたら、コメント欄に書いていただけるとうれしいです!
コメント
「三浦棋士が一旦球場の意向を示した」にも拘らず「休場届が提出されなかった」ので、「出場停止処分」にした。
という部分について、「三浦棋士が一旦休場の意向を示した」事実は書類或いは録音などによる証拠が有るのでしょうか?
この事実自身も捏造された可能性は無いでしょうか?
「休場届が提出されなかった」ことは厳然たる事実ですが、将棋連盟お勝手な言い分かもしれない。
三浦棋士の意志は「休場届が提出されなかった」ことにより明確である。
コメントありがとうございます。
録音などの証拠はありません。
連盟の会見の文書で出されたニュースを見ると「10名程度の人が話を聞いていた」と連盟が主張しているだけで明確な証拠は提示されていませんでした。
一方三浦さん側はニコニコ動画の会見で「竜王戦が中止することになったという説明を受けたので、それならば仕方ないといったやり取りをした」と言っています。
お互いに言った言わないの主張になっていますね。
録音が無い以上「連盟はああ言った三浦さんはこう言った」という主張は無効で「三浦さんが書面などの証拠に残る形で休場届を出した事実は無い」というのが全てだと思います。
つまり「連盟側が単純に一方的に出場停止処分にした」というのが客観的事実かと思います。
三浦九段は、自分が使用したスマホを処分して、無関係のスマホを提出し、
査問委員会が無関係スマホや無関係パソコンを審査したため、当然、
三浦九段がシロだという判定になりました。
なぜ使用スマホを強制的に提出させなかったのかが不思議です。
スマホには「技巧」というソフトが入っていましたので、1分以内に
正解着手が示されたはずです。
なぜクロの三浦九段をシロにしなければならないのかを教えてください。
クロとなる証拠が1つも無いからです。
シロである証明も不可能です。
シロにしなければならないのでは無く、クロである証拠が全く無いだけです。
無関係なスマフォを処分した証拠が無い、異なるPCを提出したなどの証拠も無い、技巧を入れた携帯を使っていた証拠も無い。
よって不正を行なった証拠とはなりません。
写真などが無くても、「何月何日何時頃、どの場所で三浦九段がスマフォで技巧の操作をしていました」などメモでも残して証言する人がいれば証拠になりえますが、そういった人すら一人もいないのです。
むしろ客観的な証拠も無いのにそのような発言をする方が名誉毀損などで訴えられる可能性があります。
刑事裁判では疑わしきは罰せずという基本原則があり、一般的にはその原則に従います。
犯行に及んだ証拠が存在しない場合は「やっていない」と判断されます。
それは本当の本当に実際のところやっていたかどうか、は関係ありません。
今回の場合は刑事裁判ではありませんが、民事裁判などに発展する可能性はあって同様の扱いで良いでしょう。
よって、クロではない場合全てシロの扱いになります。
今回の判定はそういうことです。
おそらく新しい証拠も無いまま現状の状況のまま裁判になった場合、100%連盟側が敗訴するでしょう。
聞いた話、憶測、などで不用意に人を貶める発言はしないように、という良い教訓だと思います。
こういった大きな問題を告発する場合、それなりに客観的な証拠となるものを確保してからにするのが当然の行動です。
それをしない方が馬鹿で浅はかなのです。
突然すみません。
1分以内に正解着手が示されたはず、だから離席時間の長さは無関係というのであれば、もはや三浦九段のみならず、1分以上の離席があった棋士全てがスマホ不正疑惑の対象ではないでしょうか。てことは渡辺明氏も、久保氏も、他のスター棋士も。。。(皆さん離席自体はありますよね?)
という点に納得がいかず、書き込みさせていただきました。
すみません。
今回の問題は、まず三浦九段に疑惑を向けた根拠がすべて崩れたわけですから、その時点で冤罪です。
それに納得のいかない者は、改めて疑惑の根拠となるものを示せばいいだけです。
個人的には、渡辺明氏の「棋士特有の勘」を棋譜テスト(人間の棋譜とコンピュータの棋譜を混ぜてどれがコンピュータによるものか当てる)などして定量化すれば、もしかしたら渡辺明氏の主張の根拠になるかもしれないと思っていますがいかがでしょうか?
私は今回の件が起こるまで、三浦九段に対しては特別ファンでもなく、どちらかといえばアンチだったのですが、さすがに久保氏や渡辺明氏の言いがかりで自分の人生をめちゃくちゃにされるのはあんまりだと思います。
そして今の将棋界は、ある程度の実力者がその気になればライバル棋士を貶めることもできる、という現実にドン引きです。
渡辺明氏はそんなつもりはないと主張されていますが、文春であそこまで喋った時点で、その後の展開がどうなるか読めないような人がタイトル獲れるとしたらそれこそスマホでも使ってるんじゃないかと。嘘です。言い過ぎました。すみません。
コメントありがとうございます。
一致率の検証では、ソフトの種類どころか考慮時間を変えただけでも指し手が変わってしまうそうです。
同時に人間の棋譜とソフトの棋譜の一致率自体も変動の大きい数値になってしまい、何かを議論する数値には全く使えないようです。
議論するに値しない数値がそもそもの疑惑の根拠でしたので、そのような数値でいくら話を進めようとしても何も意味が無いといったところでしょう。
疑惑そのものが存在しなかった冤罪と言って良いと思います。
棋士特有の勘のようなものがあるのかある程度示すことはできるかもしれませんが、それまでだと思います。
勘や超能力が証拠になるのは良くないですし、ありえないと思います。
物的な証拠のみがやはり有効なのではないかと思います。
渡辺さんは物的証拠も無く、勘のみであれだけのことをしたんだからたしかにドン引きですね。
本人は「あいつは絶対やってるはずだ。調べさえすれば証拠は出てくるはずだ」とは思っていたでしょうけど。
渡辺さんが行なった行為を的確に皮肉っている書き込みを見つけたのでここに貼っておきます。
【渡辺のやったことまとめ】
・三浦に3連敗
・一派や知り合いの記者を使い不正疑惑の噂を広める
・連盟に不正疑惑記事を書かれると大変な事になると話を持ち込む(ただし自分がリーク元である)
・知り合いの文春記者に疑惑情報をリーク
・千田率や離席率等の捏造データを準備する
・あいつを降ろさなければ竜王戦に出ないで大変な事にしてやると連盟を強要(論理が逆転)
・秘密会議に羽生を呼びつけなんとか言質をとりつけその後の根拠とする
・大変な事になりました(第三者を装う)
谷川日本将棋連盟会長が辞任しますが、それ以前に竜王を空位とすべきではないでしょうか?
賞金なども返却されるべきと思います。
もともと、渡辺棋士は「三浦棋士が出場したら、渡辺棋士は欠席する。」と言っていたそうです。
本来三浦棋士は出席するつもりであったのに出場させてもらえなかったけれど、三浦棋士が出席できていれば渡辺棋士は竜王戦を欠席したはずです。
結果として、竜王位も賞金も得ることはなかったはずです。
コメントありがとうございます。
谷川会長が辞任になる件では、「渡辺竜王は将棋連盟の個人会員としてのクレームを付けただけなので、クレームの処理に不手際があった連盟側のトップが責任を取る」という形になった感じですね。
企業でも良くある光景なので、「トップが責任を取る」
ここまでは当然だと思います。
ただ、渡辺竜王に関しては「将棋連盟の個人会員」として取った行動の範囲で考えると、明らかに逸脱したレベルの行動を取ったとわたしも感じています。
処分内容の重さは議論する必要があると思いますが、何らかの処罰があってしかるべきだと考えます。
おっしゃるとおり、竜王位や賞金に関する何らかのペナルティを課されるのが妥当といった意見が多くて当然だと思います。
将棋界は当然ファンがあることで成り立っているので、今回のようなファンにとっても納得できない事件が起きた場合は多くのファンがそのような不満の声をあげることが必要だと思います。
今回に関しては、でっちあげの嘘と我侭で一人の人間を追い込み、将棋界自体もめちゃめちゃにしたわけですからね・・・。
将棋連盟自体に抗議する。
新聞社に対して抗議する。
このような行動を起こす人が多数出てくることで、何らかの動きも見られるかもしれません。
今回の件で将棋ファンやめました。
なぜ、疑わしきを罰したのか、
なぜ、渡辺竜王の強権的な言動に屈したのか。
残念でなりません。
棋士をかっこよく思えなくなりました。
ただ単純にボードゲームが強い人の集まりなら、もう見る必要なしです。強いだけなら、コンピュータ将棋を見た方がいいです。
人間同士の真剣勝負の世界に畏敬の念を抱いていたのに。
今回の事件は、プロ棋士の存在意義そのものに大きな疑問を突きつけてしまったと思います。
コメントありがとうございます。
AIに完全に抜かれてから色々なことが起きていますね。
大した棋力が無くても、COM将棋同士の方が圧倒的にレベルの高い将棋を指しているのが分かりますよね。
囲碁のようにAIに寛容で逃げ回ったりしない姿勢の方が良かったんじゃないかと思います。
将棋界はやたらCOMから逃げ回った挙句墓穴を掘りまくりの感があります・・・。
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